音読

一日一曲 日々の気分で一曲をチョイス。 書くこと無くても音楽がどうにかしてくれる! そんな他力本願なブログです。

書き手:プロフィール

第46週 Another Day of Sun / La la land

 
 
 
最近ラ・ラ・ランドのオープニング曲を聴いて一日のエンジンをかけます。
3月にアメリカに行くときに飛行機で見た作品です。(みなみ会館で7/8(土)から再上映されるのが楽しみで仕方ありません…!)このオープニングシーンでがしっと心を掴まれた人もいるのではないでしょうか。私もその一人です。もともとミュージカルの行き過ぎた演出が好きな私にとっては、興奮せずにはいられない4分でした。
 
 
興奮しながらも、このシーンを見ていて「どうやって撮影をしたのだろう……?」ということが真っ先に頭をよぎりました。所狭しと並べられた車の間を縦横無尽に動き回るカメラワークを自分で再現するとしたら一体どうしたらよいのだろう。スケボー使うとか……?実際にそんなことしか思い浮かびませんでした。
 
気になって仕方なかったときにリハーサル映像発見、さらに興奮しました。綿密に練られた流れに沿って踊る人々。このリハーサルまでにどれだけ打合せが重ねられ、最善の策を探ったのかを考えると途方もなくなります。さらには制作者たちの苦労や苦悩を考えるとさらに胸が熱くなりました。

 

 

▲リハーサル映像 iPhoneで撮影されたものらしい
 
 
そんな話を職場の人にしたところ「『どうやって撮影をするか』を考えて見ていなかった」と言われ、自分の視点が“制作サイド”に変わっていることに気が付いたんです。そういえば最近いろんな写真を見ても、どんなロケーションで、どんな露光で、どんな加工をしたらこの写真になるのか……などをよく考えるようになったなあとぼんやり思い出してみたり。これは自分が心震えるものを自分でも作ってみたい、という心象の現れなのか。自分自身が消費側から提供側に変わったのだなということをこの小さな会話から気づくことができました。
 
 
私は昔からステージに立つことが苦手で、表舞台に立つことは絶対にできないと思っていました。だから音楽の仕事がしたいと思った時に真っ先に裏方の仕事を選んだし、誰かを支えるという仕事が自分の天職であると思っていました。でも、やっぱり自分の名前で発表した何かが評価されることが嬉しい。裏方から、表舞台へのあこがれがこの歳になって消化できるようになって人生が楽しくなってきたなと思う最近です。
 
 
今週はそんな気付きを与えてくれた1曲についてでした。
 
 
(text:岡安いつ美)

これまでの一曲