音読

たぶん週刊ランラン子育て帖

どもんらんってどんな人?

2012年の1月、音読編集部のもとに赤ん坊が生まれました。名前はれんたろう。「にゃあ」というなき声がチャームポイントの男の子。新米ママ土門、今日も子育てがんばります。

左京区

蜀咏悄 2

左京区に学生時代2年間住んでいた。

鴨川沿いのぼろいアパートの3階で、

1階には人気もひとけもないラーメン屋があった。

洗濯機は共同だったけど、いつも誰も使っていなかった。

隣の造形大生は音楽を爆音でかけたり飲み会をよく開催していて

とてもうるさかった。

一度文句を言いに行ったら、結構かっこよかったので許した。

隙間風が入ってきてめちゃくちゃ寒い部屋だったけど、

春には鴨川にわんさか咲いている桜の樹から、ベランダに花びらが舞い込んできた。

 

新居はそこから歩いて15分のところだ。

 

今日はれんたろうをベビーカーに乗せて、

そのアパートの前を通った。

「ここにママは住んでたんだよー」と言ってみる。

れんたろう、反応なし。

真剣な顔で前を見ている。

最近お座りがしっかりしてきたから

背もたれを起こして座らせてやっているのだけど、

目線が遠くまで行くからおもしろいみたい。

 

近所のローソンに切手を買いに行ったら、

バイトの人が同じだった。

思わず「あっ」と言いそうになる。

向こうも「あっ」という顔をしたようなしていないような。

ローソンの前では気の利かない学生がたむろしていて邪魔だった。

昔の自分を思い出して、あのころは元気だったなあと思う。

 

れんたろうのいやいやがすごくて精神的に参っている日々。

おむつをかえようとすると泣く、床におろすと泣く、

危ないものをとりあげると泣く。

甲高い声をきーっとあげて泣くのが特に辛い。

10ヶ月あたりはそういう時期らしくて、

ネット上では同じ悩みを持つママはたくさん。

 

私はいらつくと、怒鳴るよりも無視してしまうタイプのようだ。

れんたろうがえんえん泣いていても無視して放ってしまう。

それで、ああ、よくないなと思って「ごめんごめん」と抱っこしてあやす。

抱っこからおろすとまた泣くので、抱っこしながら家事をする。

 

夫がそんななか突然会社の飲み会が入ったというので

ぶちぎれてしまった。

しかたのないことだとはわかっているのだけど、抑えられなかった。

自分がどんどん嫌な母、嫌な嫁になっていくのが怖い。

 

育児、大変な時期に入ってきた。

本当に今までは楽だったなあ…。

これからもっと大変になるんだろうな。覚悟しておかなきゃあ。

 

 

ひどい格好で寝ているれんたろう。

母ちゃんも精進するから、お前もいい子になるんだよ…

 

れ

 

 

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