2020.10.13
秋の夜長い2
            5周年を迎え、初心に帰る意味でも、このテーマで再び書いてみようかなと思ったはいいが、正直、最初の選曲が抜群によくて、連載開始時の気合いに面食らっている。
ボリュームの調整こそうまくいっていないものの、なんてスムーズでムードのある流れなんだ。
その一方で、流れ中心ではなく、自分の好きなもの、空気感、エゴもふんだんに含まれていて、今この瞬間にも連載でやりたいことの真芯を捉えて表現できている。初心、恐るべし。
自画自賛、ではあるが、今の自分には到底真似できない。熱量の差か。最近はこんな感じかなぁと惰性で選曲してしまっているところがある。
この5年で結婚して、子どもができ、広島から熊本に転勤になったのにブログのプロフィール欄はいつまでも広島在住で未婚31歳のままである。当時は恋人もいなかっただろうに。
5年の間に人はかくも変化するのだ。
これからの5年でもきっと変わり、もしかするとこのブログはなくなっている可能性だってあるし、まだプロフィール欄が変わっていない可能性だってある。10年経てば41歳、さすがにサバ読み過ぎだ。
当時、秋の夜は物思いにふけるものだ、と書いたが、朝晩の冷え込みが堪え、布団にくるまっている。子どもの寝かしつけといいながら、子どもより先に寝てしまっている。むしろ、寝かしつけは寝るための言い訳でしかない。
少し早いか、なんて言いながら出した羽毛の掛け布団は適温で睡眠を促す。
実際には足を出したり、左半身を出したりしながらセルフで調整しているのだが。(下半身を出したり、と書いたところでなんとなく違う意味に感じられて、左に直しました)
今もこれを書きながら、大きなあくびをしたところだ。今日は子どもが先に寝た。奇跡だ。
ふと油断して一寝入りしたあと、何度か寝たり起きたりして、深夜3時に布団を抜け出した。
魔法瓶のポットから温かい麦茶をマグカップに注いで、キッチンカウンターで立ったまま飲む。
物思いにふけるか、と思いを巡らすけれど、仕事のこと、特に部下のことが悩ましく思い出される。
そういうのじゃないんだけどなぁ、と気を取り直して、違うことを考える。
こういうとき、何について物思いにふけってたんだっけと考え出すと「物思いにふける」が頭の中に連呼される。
無心になろうとすると頭の中が「無心」という文字でいっぱいになっていくような感じ。果たしてこれは「無心」の状態なのだろうか、否!、本来がらんどうで殺風景な状態であるべきだ、というか、否!ってなんだよ。あと、がらんどうとギャランドゥ似てるなー。とついつい物思いにふけってしまった。
そういえば、頭の中の文字について、つまり思考について、他者に状態を説明するとして、「無心」の文字が所狭しと並んでいる場合、無心の状態であると説明できてしまうのではないか。
状況の説明をもっとうまくするなら、無心「だらけ」というべきだが、敢えてそれをしなければ、無心と言いきってよいし、だからなんだと言われればそれまでだが、物思いにふけるだらけの頭の中はもはや物思いにふけっていると言っていいのではないか。敢えて「だらけ」を抜くだけで、全く違う印象になるけど、これは悪いことなのか。
もしかして部下は敢えてあんなちぐはぐで寸足らずなホウレンソウをしているのか。
ああ、久しぶりに物思いにふけると、なんというか昔から変わってない自分がそこにいることが見えてきた。いやだし、愛しいな。
秋の夜は長いけど、そうこうしている間に終わってしまいそうで怖い。寝よ。
選曲はなんとなくこんがらがったものになってしまったし、9月はとうに終わってしまった。
それでも誰に許しを乞うわけでもなく、このブログは続いていく。
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