４月、新年度になりうちの会社にも新入社員が入ってきた。

緊張しながら隣でパソコンを触っている新入社員を見ていると、本当に自分もこんな感じだったのだろうか、いやたぶんこれより少しはマシだっただろうなというどうでもいい自信が湧いてくる。

それにしても、最近の若者はスマホがあるからパソコンをあまり使わないのか、操作がおぼつかないのは緊張のせいだけではない気がする。

去年、ただの先輩から上司という立場になって、自分にとってははじめての部下ができた。

そのなかには各部署での研修期間を終え、正式配属になった新入社員も一人いた。

噂ではうちの部署は人気がなく、配属希望のアンケートでも１票も入らなかったらしかったので、せめて楽しく仕事ができるよう部署内のコミュンケーションはよくとるように心がけた。仕事中の雑談で笑顔を見せることもしばしばだった。

そんな彼女が突然会社に来られなくなり、１ヶ月ほど休んでそのまま退職した。

音楽が好きな子だったからクアトロ帰りのバンドTを着た中の１人にいないかな、近くのセレクトショップで買い物とかしてるんじゃないかと、未だに街で探したりする。

見つけてどうするというわけではないけど、初めての部下の１人がやめてしまったというのは心残りだし、せめて苦しんでいなければいいなと思う。

今年２年目になった彼女の同期たちと先日飲みに行く機会があり、現況を聞いてみた。

連絡はとっていないが、SNSでの様子は元気そうだという。

それでも、これからもずっと気にして生きていくんだろうなと思う。

さて、日曜日も終わりかけで、明日からまた一週間が始まる。

充実した休み（二日酔いでほぼ寝ていた）を終え、やる気十分である。

新入社員に課題を与え直接指導すると同時に、働く姿勢を見せなければならない。

直接的にあたらしい仕事が始まるわけではないが、自分も次の段階に移る頃だと思う。

新年度、あたらしい生活が素敵なことを願う。

彼女と、新たな環境を迎えたすべての人達の。