音読

たぶん週刊ランラン子育て帖

どもんらんってどんな人?

2012年の1月、音読編集部のもとに赤ん坊が生まれました。名前はれんたろう。「にゃあ」というなき声がチャームポイントの男の子。新米ママ土門、今日も子育てがんばります。

内弁慶

蜀咏悄 1

先日保育士さんに

「れんたろうくんは穏やかな子ですね」と言われたのだけど、

うちでは結構かんしゃくを起こす。

 

きのうも夜、おかずばかり食べてお米をあまりにも食べないので

夫がおかずに米を混ぜようとしたら、

「むきー!」「いやー!」「きえー!」と大暴れ。

味噌汁は飛ぶわ、お皿を落とそうとするわ、れんたろうは鼻水でむせるわの大騒ぎ。

ごはんの時間は毎回ものすごいカロリーを消費しているので、食べた気になりません。

ゆっくり食べたい…といつも思っています。

 

自分の思い通りにいかないとすっごい怒るというのが、頻繁になってきたなー。

全身で怒るので、こちらも大変です。

 

でも、保育士さんにそういわれたので、

保育園での様子をちょっと観察してみると、

れんたろうはひとりでもくもく遊んでいるタイプだった。

子供って新たなおもちゃの使い道を発見したりすると

突然ブームがはしかのように伝染して、

大騒ぎでみんなで同じことをしだすのだけど、

れんたろうはそんな中でもずっと、

牛乳パックでできたバスのおもちゃ(とても質素)で

「ぶっぶー、ぶっぶー」とひとり遊んでいる。

とにかく車系が好きで、

友達が車で遊んでいるときだけ反応する。

そしておもちゃに手をのばして、

キレられて、

殴られて髪を引っ張られて、

泣く。

で、保育士さんによしよしとされて、

またひとりで遊びだす…

 

そんな感じでした。

 

 

この間本屋さんに行ったら、

トミカのミニカーの前で動かなくなってしまい、

「ぶっぶー!ぶっぶー!ぶっぶ、ちょだーい!」

と言って抱っこしようとしてももんどりうつので、

仕方なく370円のを一個買ってあげたのだけど、

ものすごく喜んでスーパー内の床でずっと車走らせていた。

大事そうにひしと握り締め自転車で帰宅、

するとうちの前に近所の男の子(れんたろうよりちょっと年上)がいて、

れんたろうの手の中のミニカーを見て「かしてー」と言う。

私が「れんたろ、貸してあげな」と言うと、

れんたろうはひきつった笑顔で(本当にひきつっていた)

おそるおそる貸してあげていた。

絶対貸さないだろうと思ったので、ちょっとびっくりした。

 

そしたらその男の子は「ありがとー」と言って持っていくではないか。

そのときれんたろうは「えっ」という顔をした。

目がぴゃっと大きくなって、びくっと震える様子を、

(すごいおもしろい…)と観察する私。

結局その男の子のパパが「だめだよ、返さなきゃ」と止めてくれて

泣いている男の子からミニカーを取り上げたのだけど、

その間れんたろうはずっと両手をお腹の前でぎゅっと組んで、

一部始終をこわばった顔で見ていた。

ミニカーを返されたときの安堵しきった笑顔は忘れられない。

 

男の子は泣いていたけどれんたろうはあまり外で泣かないから、

多分、内弁慶なんだと思う。だから穏やかと言われるんだろう。

いったんうちに入るやいなや

お風呂にもそのミニカーを持っていくと言って聞かず、

耳をつんざくような声で泣き、

またも魚のようにもんどりうち、私が根負けした。

かびはえるよ、車内に…。

 

性格っていろいろありますね。おもしろいな。

 

蜀咏悄 1

 

↑いとしのミニカーで遊びたおすれんたろう。

 

夜寝たと思ったら、

「ぶ、ぶっぶー…」と寝言を言い、

目をつむったままミニカーをまさぐり探しているので

そっとてのひらに載せてあげたら

「ぶっぶ…」と言って笑って寝ました。

どんだけ!

 

 

蜀咏悄 2

 

きのうは鴨川でお月見をした。

写真はジュースを飲むれんたろうですが、暗くてわかりゃしませんね。

 

月はとてもきれいでした。

2024年4月のアーカイブ

これまでの連載