音読

たぶん週刊ランラン子育て帖

どもんらんってどんな人?

2012年の1月、音読編集部のもとに赤ん坊が生まれました。名前はれんたろう。「にゃあ」というなき声がチャームポイントの男の子。新米ママ土門、今日も子育てがんばります。

大人になってからのプレゼント

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私も夫も8月生まれで、誕生日が2週間ちがいだ。

誕生日にはお互いにプレゼントを贈り合うのだけど、

うちの夫婦は家計をすべて一緒くたにしたお小遣い制なので、

放っておくとプレゼント代を蓄えることを忘れてしまう。

それなので、各自毎月2千円ずつ定額貯金をしている(私が預かる)。

そうしたら年に2万4千円貯まるので、そのお金でプレゼントを買っている。

なんでそこまでしてプレゼントにこだわるのかはまあ聞いてください。

 

私は両親がプレゼントを贈り合うところを見たことがない。

だから、大人になったら誕生日プレゼントをもらえないのだと思っていた。

欧米や映画やテレビの中だけの話なのだろうと思っていた。

でも大学生の時にバイトをしていた本屋で、

先輩が「趣味はプレゼント」と言っているのを聞き、

「そうか、プレゼントを生活の一部にしようと思えばできるんだ」

と目からうろこが落ちた。

プレゼントは自分の意思ではどうにもならない奇跡みたいに思っていたけど、

意思や努力でどうにかなるんだと気付いて、

自分で「プレゼントのある生活」を作ろうと思った。

(この考え方は人生のあらゆる面で応用されると教わったので、

先輩は私の恩人である)

 

そんなこんなでプレゼントのある生活を続けてきたのだけど、

なんだか「お互いに貯金したお金で欲しいものを代わりに買う」

みたいなプレゼントに疑問を持ち出した今日このごろ。

それで今年から、ふたりで貯めた合計4万8千円で家族旅行に行こうと

いうことに決めた。

 

ものは壊れたり古びたりして消えてしまうけど、

思い出はずっと残るっていうし、

しかも、この「旅行」というプレゼントは

私たちふたりだけでなく息子のれんたろうも楽しめる。

「昔、よく親の誕生月に旅行に行ったよなー」とか

大人になったれんたろうが思い返すとかいいよなー

と思ったのだ。

(ちなみに私は家族で旅行に行ったことが一度しかないので、

そういう思い出がほとんどない。

だから家族旅行に毎年行く家庭がうらやましかった。

なんだかこういうコンプレックスとか悲しみを

自分の作った家族で解決していってる気がする。エコだ)

 

そういう思い出ができることは

どんなものより素敵なプレゼントだと思い、

夫に提案したら「それナイスアイデアやな」と快く同意してくれた。

それで、「やっぱ海だね」という話になり、急遽京丹後への

旅行が決定したのである。

 

 

行き先は夕日ヶ浦。

以前取材に行った場所で、「夕日がすごくきれいだ」と聞いたのが

ずっと心に残っていた。それでそこにした。

れんたろうは「うみにいくねん」と朝から浮かれていて、

特急はしだて号の中では「うみまだ?」ばかり言っていた。

それでも人生2度目の海は怖かったらしく泣いてばかりだったけど、

砂浜では楽しそうに笑い声をあげて夫と砂堀をしていた。

 

遮るもののない空と海が目の前いっぱいに広がっているという

それだけで心が急激に軽くなる感じがした。

自然と笑顔が出て、うわーっと駆け出したくなるような

こんなわくわくする気持ちは久しぶりだと思った。

 

旅館の方はみんなとてもいい人だった。

他の泊まり客がみな食事を個室で希望していたらしく

私たちを夕日がいちばん見える席に通してくれた。

ごはんを食べながら夕日を見た。

夕日はすごくきれいだった。

半熟卵の黄身みたいなとろとろの太陽が海に沈んでいく様子に、

家族三人できれいだきれいだと言いながら見入った。

次の日は天橋立に行って、昼過ぎの電車で家に帰った。

 

とても楽しい旅行だった。

来てよかったね、と言ったら夫もうんと言った。

れんたろうは旅館に泊まるのが心細かったらしく

「おうちかえりたい」とか言っていたけど、

次の日には「たのしかったねー」とけろっとした顔で言っていた。

 

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電車を乗り継いで行ったこと、海に入ったこと、夕日を見たこと、

「おそとのおふろ」にご機嫌で入ったこと、

天橋立で私の膝に乗ってリフトに乗って怖がったこと、

れんたろうはどれくらい覚えているかわからないけど、

私はすごく良い思い出をもらったと思っている。

 

もうすぐ私も30歳になる。

 

 

後日談

帰宅してかられんたろうが「おくちがいたい」と言い出すので、

見たら口内炎がいっぱいできていた。

手や足にもぽつぽつ赤い斑点が…

手足口病決定。

子供の病気はいつくるかわからない。

今彼は口の中が痛いのでごはんが食べられず

ものすごく機嫌が悪いです。

 

みなさんも気をつけて。

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